2025年7月
2025年の5月からダブリンで仕事を始めましたが、職場から給料振り込み用の口座を作るように言われたので銀行口座を作ることにしたのですが、思ったよりも大変でした。
紆余曲折の末に結局AIBという現地の銀行で口座を作ったのですが、そこに至るまでに作る時の住所証明やら口座維持費やら色々調べることがあったので、まとめていきたいと思います。
オンラインバンク
Revolute
まず初めに、オンラインバンクで事足りるならオンラインバンクの方がいいです。おすすめはRevoluteです。両替もできて便利で、なんなら私は課金しています。
しかし私はイギリスでRevoluteのアカウントを作っており、アカウント内でユーロに両替して使ってはいるものの、基本はポンド立てです。
「イギリスのRevoluteに給料を送れなかったのでユーロ立ての口座を作ってくれ」と言われたのでアイルランドでRevoluteの口座を作る方法を調べましたが、みた限り限りだとRevoluteで国を変える場合は1度口座からお金を全て引き出し、閉鎖して作り直さなければなりません。
またイギリスに戻る可能性もあるしそれはさすがに面倒だなと思い、今回はRevolute以外の銀行口座を作ることにしました。
N26
次にN26というドイツ発祥で、ヨーロッパのいろいろな国に進出しているオンラインバンクのアカウントを開設してみました。
スマホにアプリを入れて簡単に作れたのでこれでよしと思っていたのですが、またしても会社から「IBANがDEだと振り込めないからIEのものにしてくれ」と言われました。
IBANとは国際銀行口座番号で、つまり口座番号の最初がDEはドイツ、IEはアイルランドの銀行ということになります。ちなみにイギリスで作ったRevoluteのアカウントはGBです。
ちょっと先に言って欲しかったな感はありますが、しかたないので普通に現地の銀行で口座を作ることにしました。
現地の銀行
今のところ、ダブリンで銀行口座を作るならBOI(Bank of Ireland)or AIB(Allied Irish Banks)の2つが有力です。
BOI
最初、家から近かったのでまずBOIの支店に行きましたが、オンラインでしか作れないから家でやれと門前払いされました。
しかし銀行で一緒にスマホを見ながら口座を開いてくれたという話も聞くので、多分支店と人によります。あと閉店の1時間前に行ったので面倒くさく思われたのかもしれません。後々ホームページで確認すると、面談予約してアドバイザーの方と作るのは可能なようです。
とりあえずオンラインで作るかと思いましたが、パスポートの他に必要な住所証明の書類が結構厳しく、大家さんからの手紙や契約書ではだめなようです。
以下は認められる住所証明の書類です。
- 現在のオリジナルの電子家庭公共料金請求書
- 現在の歳入委員会原本文書
- 規制対象の金融サービスプロバイダー(例:銀行、信用組合、郵便局)からの金融機関明細書(原本/電子)
- 承認された大学およびカレッジからの手紙
- CAOによるコース受諾確認書
- 社会福祉省からの最新の原文
- ジュネーブ条約に基づく顧客の法的地位を確認する帰化移民局の手紙
私は該当する書類を持っておらず、ちょっと面倒になったのでBOIで作るのは諦めました。
AIB
AIBはその点住所を証明する必要がないので楽でした。アプリを入れてパスポートや住所の情報などを入力し、途中でオペレーターとテレビ電話で話す必要がありますが、数日後には登録した住所に手紙が届きます。
この手紙の中には8桁の識別コードが入っており、そのコードでアプリの認証を済ませたらオンラインで銀行口座が使えるようになります。デビットカードとPIN ナンバーは、また別で届きます。
口座維持費
口座を作る際に気を付けておかなければならないのは、口座維持費です。日本やイギリスではありませんでしたが、アイルランドで口座を作ると基本的に口座維持費がかかるようです。
前までは口座に一定の額を入れておけば口座維持費がかからないという制度もありましたが、今は廃止されているようです。
口座にはパーソナルアカウントとベーシックアカウントがあり、BOIもAIBもベーシックアカウントの方は口座維持費がかからないのですが、作るのに条件があったりします。
BOIはオンラインでのベーシックアカウントの作成ができず、直接銀行に行く必要があるようです。私はそもそも住所証明の書類が用意できなかったので諦めましたが、条件としてはアイルランドで別の銀行口座を持っていないことが挙げられます。その他に、口座に一定の入金があると口座維持費がかかるようになってしまう場合があると書いてありました。年間の入金額が国の最低賃金×2080時間(約€26,000)を超えると、12か月以降で口座維持費が発生する可能性あるようです。
AIBの場合も、アイルランド内で他の銀行口座を持っていないことが条件でしたが、その他に年間の所得が12,000ユーロ以上あるとベーシックアカウントは作れないとのことです。
AIBの場合は「低所得者のみを対象としている」と銀行の人に言われたので現時点で間違いありません。BOIより入金額の上限がシビアです。
ちなみに口座維持費は、AIBが3ヶ月で4.50ユーロ(年間18ユーロ)で、BOIが1ヶ月6ユーロ(年間72ユーロ)でけっこう差があります。
私は手数料とかがとても嫌いなのですが、会社からも早く口座を作ってくれと言われていたので「1ヶ月で1.50ユーロなら仕方ない払うか…」とAIBのパーソナルアカウントを作りました。
まとめ
つまりオンラインバンクでいいならRevolute、現地の銀行口座が必要なのであればBOIかAIBが大手で支店も多いのでおすすめです。
住所証明の書類が用意できるのであれば、BOIの店舗に行ってベーシックアカウントを作ることができるのでそれがベストです。他で口座を持っていると作れないので最初にベーシックアカウントを作りましょう。
住所証明の書類が用意できないうちに口座が必要な方は、AIBで作りましょう。年間12,000ユーロ以下の所得であればベーシックアカウントが作れるので、こちらも他で口座を作る前に作りましょう。所得制限をオーバーしてしまう場合は、諦めて私のように1ヶ月1.50ユーロの口座維持費を払いましょう。
なるべく手数料を払わなくて良い、自分に合った銀行が見つかるといいですね。