バッキンガム宮殿を外から見たり、有名な衛兵交代式を見学する分には1年中できますが、宮殿の中を見ることができるのは、イギリスの王族がバカンスで家を留守にする夏だけなのです。
バッキンガム宮殿はロイヤルファミリーのお家ですからね。2024年は7月11日から9月29日までしか開いていませんでした。
というわけで、2024年9月15日(日)せっかく夏にロンドンに滞在しているので、バッキンガム宮殿の中を見に行くことにしました。
チケットの予約
チケットは公式サイトから予約することが出来ます。当日に行ってもいいのですが、確実ではないのと、予約した方がちょっと安かったので先に予約しておきました。2日前に予約しましたが、9時台のもの以外は普通に残っていました。
公式ホームページはこちら
チケットの種類は2種類で、
- Buckingham Palace Standard Admission(事前予約32ポンド)
- Royal Day Out(事前予約61.20ポンド)
この2つから選ぶことができます。上はバッキンガム宮殿のみの見学で、下の方はRoyal MewsとThe King’s Galleryのチケットもついている3点セットです。
せっかくなので3点セットのほうを買ってみましたが、冷静に考えると12,000円くらいでけっこうなお値段です。
チケットは1年間使える
チケットを買うとオンラインのものか現地で受け取るタイプか選べますが、現地で受け取る方は並ぶ場合があると書いてあったのでオンラインにしておきました。
ここで注意なのが、チケットは1年間使うことができるのですが、それには条件があります。メールで届いたチケットを印刷して持っていき、見学の後に出口でスタンプを押してもらわないといけないのです。
けっこう高かったので1年の有効化をしようかとも思いましたが、来年の夏まではいませんし、印刷しに図書館まで行くのが面倒だったので私はやめておきました。
時間指定
Royal Day Out(3点セット)の予約の時間を10時15分にしましたが、3つの目的地を好きな時間に行けるわけではないようでした。届いたチケットにはこの時間に入場してくださいという記載があるのですが、それぞれ
キングスギャラリー(10時15分〜10時30分)
ロイヤルミューズ(11時30分〜11時45分)
バッキンガム宮殿(12時30分〜12時45分)
の15分間を指定されていました。それぞれ1時間、1時間、2時間の目安で時間足りるかな?と思いましたが全然足りました。というか正直余りました。
所在地
キングスギャラリー、ロイヤルミューズ、バッキンガム宮殿の入り口はとても近く、道なりに一直線に位置しており、徒歩数分程度です。
地図上で、バッキンガム宮殿右上の円のところで、曜日によっては衛兵交代式も見ることが出来ます。
キングスギャラリー
まずキングスギャラリーが何かというと、主にロイヤルファミリーの写真、が飾ってあるギャラリーです。無料で借りることができるオーディオがあるので、ヘッドフォンで説明(英語のみ)を聞きながら、写真や説明書きを眺めます。注意点としては、
- 中が狭いので外で並んで時間まで待つ
- 空港のように金属探知ゲートをくぐり手荷物検査をうける(水筒はOKだった)
- 鑑賞する際はリュックは手で持たなければいけない(無料のクローク有り)
- 中は飲食、写真撮影禁止
といったことが挙げられます。
ゲートをくぐる前にはお土産屋さんもあるので、係の人に聞いて時間まで店内を散策して過ごしました。基本的にお土産屋さんは勝手に見ているとみんなスルーしてくれるのですが、ここはデパートのようなちゃんとした接客というか、めっちゃ話しかけられました。
ティーセットなどとってもかわいかったのですが、普通に5万から10万円くらいしたので諦めました。スーツケースの中で割れたら立ち直れないので。
けっこうゆっくり見たつもりなのですが、そんなに広さもなかったので40分ほどで見終わりました。英語の説明書きを一生懸命読もうと思ったらもう少しかかりそうです。
あまりイギリスの王族に詳しくないので、「イギリスの王家軒並み顔面強いな」とか「若い時のエリザベス女王めっちゃ美人だな」とか俗物の感想しかありませんでした。
ロイヤルファミリーのファンだったりするともっと楽しめるんじゃないかと思います。
ロイヤルミューズ
ロイヤルミューズは何かというと、厩舎、つまり馬小屋です。ここで見られるのは馬、馬小屋、馬車です。とりあえず馬関連です。こちらはキングスギャラリーよりもルールが緩く、金属探知機と手荷物検査はありましたが、写真もOKでリュックも背負ったままで大丈夫でした。
そしてここはなんと無料で貸してくれるオーディオに日本語があります!しかし私はせっかちなので喋りがゆっくりなのを最後まで聞くことはできませんでした…。まさかこんなところでYoutubeを常に2倍速で聞く弊害が現れるとは。でも日本語で説明が聞けるのはだいぶありがたいですよね!
ちょうど衛兵交代式の時間だったからか、馬は2頭だけしかいませんでした。あまり近くには寄れず、餌を食べていてこっちを向かなかったので、ふれあい動物園のような楽しみ方はできませんが、「王家の馬だー!」って一部の人はテンションを上げることができるでしょう。
そしてなんか動物の匂いに混ざって、ほのかにかつおぶしのような匂いがしました。さすが王家の馬はそんじょそこらの馬とは一味違ったご飯を食べているのでしょうか。
馬小屋を出たところにこんな看板があります。無料のガイドツアーがあるということでちょっと待って参加して見ましたが、ガイドさんが中をまわりながらロイヤルミューズの説明(英語)をしてくれるというものでした。そんなに時間もなかったので、10分ほどで離脱します。
色んな馬車が展示してあるのは見ていて楽しかったです。中でも現在のキングが戴冠式の時に乗った金色の馬車は壮観です。
馬車に乗って写真を撮れるコーナーもあり、こっちは時間いっぱい1時間くらいいました。
ロイヤルミューズから出るとお土産屋さんがありましたが、キングスギャラリーにあったものとほとんど変わらなかったので、そのまま出ました。でもやっぱりお皿かわいい…。
バッキンガム宮殿
いよいよバッキンガム宮殿の見学ですが、ここは入り口がゲートAとゲートCの2つあります。Bはどこいったんでしょうね。送られてきたチケットに、自分がどっちのゲートなのか書いてあります。
バッキンガム宮殿もキングスギャラリーと同じように厳しく、
- 飲食禁止
- 撮影禁止
- 金属探知機、手荷物検査あり(水筒の水はOKだった)
- リュックは手で持つ
- けっこう並ぶ
といった感じで、さすがメインなだけあって係の人も観光客も多かったです。手荷物検査など通過して中に入るまで10分ほどかかりました。ここでも無料で借りられるオーディオに日本語の説明がありました!
ここのオーディオガイドもゆっくり喋るのですが、人混みでどうせ早く進めないので全部聞くことが出来ました。
説明で1番面白かったのはバッキンガム宮殿に立っている旗です。国王陛下がいる時は専用の王族の旗、いない時はイギリスの国旗であるユニオンジャックが立てられるそうです。
宮殿の中は映画の撮影に使われそうな大広間、王座、ボールルームなどがあり、荘厳で綺麗でしたが、生活感はなかったです。よく考えたら実際に生活しているような場所は観光客に見せないですよね。
ゆっくり移動する人混みの流れに乗って移動するので、けっこう疲れます。絵画を見る部屋などには椅子が置いてあって助かりました。
個人的に楽しかったのはとある部屋の左側の鏡がちょっと開いていて、そこから隠し扉がのぞいていたことです。あとは王座の椅子が思ったよりクッションがふかふかで座り心地良さそうだなと思ったのが印象に残りました。
バッキンガム宮殿もゆっくり見てきたつもりですが、1時間と少しで見終わりました。見学が終わると、入った方と反対側の庭園の方から出てきます。
出口のすぐ横では、ロイヤルファミリーのパネルと写真が撮れるコーナーもあり、そこそこ並んでいました。カフェもあります。
あとはカフェで一息つくもよし、庭園をゆっくり散歩するもよしです。出口までだいたい徒歩20分くらいです。
敷地を出る前に、お土産屋さんやアイスクリーム屋さんもあります。ウィンザーファームの牛乳を使っているとのことだったので、アイスを頼んでみることにしました。
味はキャラメルが良かったのですが、ソフトクリームのタイプのアイスの味はバニラのみとのことだったので、バニラにしました。お値段4.75ポンドです。800円くらいですね。高い!しかし確かに牛乳の味が濃厚で美味しかったです。
本当はコーンが良かったのですが、いう前にカップにされちゃったのでまあいいかダイエット中だしと甘んじて受け入れました。トッピングも今回は我慢しましたが、無料で選んでのせられます。
道に沿って歩いていくとそのうち出口にでます。1年間有効にするためのスタンプを押したい人は忘れずに押してもらってから出ましょう。
出口(Way Out)は入ったところとけっこう離れていますが、宮殿の壁沿いに戻っていけば元いたところに戻れます。入り口の面する道路沿いは、普通のイギリスっぽいお土産屋さんもたくさんあるので、時間があったら寄ってみるのをおすすめします。
衛兵交代式
今回行ったのはたまたま日曜日で、キングスギャラリーを見た後時間があまったので、11時からの衛兵交代式を見に行って見ましたが、結果はなにも見えませんでした笑
9月の日曜日ということもあるかもしれませんが、人だかりがすごすぎて交代式どころか行進しているところすらろくに見られませんでした。やはりちゃんと見たいのであれば早めの時間から席どりをしておかないとダメなようです。楽しそうな音楽だけは聞こえました。
まとめ
今回行った3つをまとめると、
キングスギャラリー 王族の肖像写真展
ロイヤルミューズ 王族の馬と馬小屋と馬具と馬車
バッキンガム宮殿(ステートルーム) 王族の豪華絢爛な宮殿と美術品
といった内容でした。ここまで紹介しといてなんですが、結論、ぶっちゃけそんなに見に行かなくてもいいかなって思いました。超つまんないというほどでもないんですが、バッキンガム宮殿の中をみるだけで32ポンド(6000円くらい)、王族の写真展と馬関連も見て61.20ポンド(12,000円くらい)と値段を考えるとちょっと高いかなと思います。
もちろんイギリスのロイヤルファミリーのファンであるとか、彼らの収集した美術品に興味がある方は充分楽しめると思いますが、私のような一般人には衛兵交代式と外観で充分だったようです。
衛兵交代式もついでに見ようと思っている人は、合間にさくっと見ようと思っても人だかりで全然見えないので、時間はずらしたほうがいいです。衛兵交代式は基本的に11時からなので、12時以降にしておくのが無難です。
もし夏にロンドンに滞在する機会があって、せっかくならバッキンガム宮殿の内部を見学したいのであれば、時間配分、手荷物検査、人だかりでのスリなどに気をつけて楽しんでください。